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2005年 02月 20日
「生」と「死」に真っ向から対峙する、この人ならではのテーマの連作集。多少、一人語りの理屈っぽすぎる部分が強いなあ、という印象は受けて、作品としての評価は個人的にはあまり高くはないのだけれど、作者のこのテーマへの真摯な思いは伝わってきた。特に最後の「百万語の言葉よりも」は、泣かされるべくして、泣かされました。 「愛する人の死は、誰にとっても引き受けようもなく大きなものだ。・・・・この大きな悲しみや苦しみは、生身の人間には担うことができないものであるからこそ、どこか別の次元への、この世界の外への通路でありうるのかもしれない」 こんな一節があったけれど、こうした担えない重みをなんとか担おうとする数少ない手段としても、小説ってすばらしいよなあ、とつくづく思う。片山さんは、引き受けられないものを、引き受けられないままに対峙し、それでも先に見える未来をうっすらと描ける、数少ない作家の一人かと思っています。
by hrnhnk
| 2005-02-20 18:53
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