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2005年 09月 27日
最近、どうも自分の気持ちが変わってきた。そのことにちょっととまどう。
8月にコロラドでひたすら歩く毎日を送って、9月にキナバル山でしんどい登山に挑戦して、とこれまでのように、いや、かなりハイペースで、好きなようにアドベンチャーしてきた私。ただ、そのどちらの旅でも、ひたすら一歩ずつ自然に足を踏み入れながら、なんだか気づいてしまったことがある。気づかないふりをしてみたりもしたのだけれど・・・・ 思えば大学時代から始まり、異国を訪れて、新しい刺激やら忘れてた何かやらを得ようと貪欲に過ごしてきた。毎回、長い休みのたびに、何度も何度も。それでも行きたいところは尽きないのは事実だし、東京でなんとなしに過ごしてしまう1週間よりもものすごく濃い密度でいろいろなものを吸収してきたように思う。一方で、たぶん、何かを変えたいとか成長させたいというとちょっと大げさだけれど、今しかできないことをしなきゃ、とか、この機会を逃したら、とか、多少、あせったり無理をしてたような気がする。休みに旅行に行かないという選択肢は自分にはありえない、というような感覚。そして、おそらく旅は一例で、私の生き方そのものが、現状を肯定せずに何か他にもあるはず、とか、いやまだまだだ、とか、そんな思いがあって。だから、人生落ち着くなんてまだまだだし、1人でやりたいこともたくさんある、って考えてきた。 でも、ロッキー山脈を初対面のアメリカ人ばかりと一緒にひたすら歩いていて、こう思った。もっと今の自分を肯定してもいいんじゃないか、この今だって、それなりにいろいろ積み重ねてできた成果だったりする。やりたい仕事をちゃんと仲間に認めてもらいながらできているのだって、好きな本の世界に浸れるのだって、大切にしたい人がいるのだって、みんな、単なる偶然とかたまたまじゃなくって、小さいながらも築き上げてきたものなんだよなあ、と。すごく当たり前なことを、異国のあんな高地のはてまで行かないと悟れない自分もどうかしているけれど、とにかくそんなことをしみじみと感じていた。今の恵まれた環境に感謝しなきゃ、とすごく思った。 そして、キナバル山でも、足が文字通り棒になって、ただただ登山口まであとどれくらいかばかり考えながら、ああ、こういう今しかできない経験もいいけれど、もう少し穏やかに足元固めてもいいのかな、なんていう気もしてきた。 ということで、歳も最近1つとってしまい、なんだか妙に落ち着き志向とでもいうのか、チャレンジや刺激もいいけれど、身近な生活を地に足つけて、もっと実のあるものにしていくことに力を注いでいってもいいのかな、なんて思っている今日このごろ。というと聞こえはいいけれど、20代最後の1年にして、早くも保守派ってこと?と自分に突っ込みたくもなってくる。ただ、冒険家になる、とか、起業して大成功をする、とか、バリバリキャリアウーマン、とか、極端に何かを突き詰めるよりも、いろいろなものをほどよく吸収しながらバランスとれた生活をすることが、多少平凡ながらも、本当は心から自分が欲していることなのかな、と思ったりする。 同年代の女友達とも、最近は飲むと女の人生がテーマになることが妙に多い。そんな年頃らしく(?)、ちょっと心境の変化のあった、今の自分の思いを記してみました。
by hrnhnk
| 2005-09-27 00:34
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